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1年を振り返って

コラム

2023年もあとわずか、この1年いろいろなことがありました。

日本の若いアスリートたちが世界の舞台での堂々としたプレーに感動した人は多かったっと思います。私もテレビでその姿を見て、感動し胸躍らせた一人です。

大きな声援の下、高校球児たちが懸命にプレーする夏の甲子園も久々に行われました。また、プロ野球でも「アレ」が一世風靡しましたね。

話は変わって…

現在は「少子化」が進んでいると言われています。実際、小中学校ではクラス数が減り、一昔前(私たちが子供だった頃)の4クラス、5クラス編成の学校はほとんど見られなくなり、1学年1学級というのも珍しくありません。それに伴い様々な問題を抱えています。教員不足もその問題の1つです。教育に携わる人たちが疲弊し、本来行われるべき教育が行き届かないという現実があるように思います。

小中学校の不登校問題も深刻です。今年の日本における小中学校の不登校数は過去最高の29万人だそうです。理由は様々ですが、多いのが「無気力・不安」だそうです。不登校になることで、生活リズムの乱れ、学力不振、ゲーム依存、SNS依存と2次的問題も深刻です。心も体も健康で力強く、有意義に時間を使い生活してほしいなと願っています。

いじめ、虐待の事件も多く報道された1年だったなと思います。こういう報道を見たり聞いたりすると本当に悲しく、悔しく思います。日本ではいじめや虐待の事件は起こってからの報道で大きくなります。しかし事件が起こってからで遅いのです。海外ではいじめや虐待の予防に国を挙げて取り組んでいる国もあり、虐待事案に対する法律が確立されている国では、その法律によって、20%も虐待事件が減ったというのです。日本もいち早くこういった問題に国を挙げて取り組んでほしいと思います。

この年末に外出する機会も多く、外でいろいろな人たちを見ました。小さな子どもがお父さん、お母さんに連れられベビーカーで寝てしまっている姿、道で駄々をこねた子どもをお父さんお母さんが必死でなだめて話す姿、お父さんに抱かれてきょろきょろあたりを見回し指さす子どもの姿…。

印象に残った親子の姿がありました。

ある日私はカフェで時間待ちをしていました。そこへ、小さなお子さんを連れた若いご夫婦が入ってきました。飲み物を注文すると、そのご夫婦は会話をしないのです。私は変だなぁと思いました。しばらく見ていると、事情が分かりました。そのご夫婦が何をしているかというと、じっと子どもを見ているのです。温かい2人の視線は子どもに向けられ、子どもがにっこりすると、ご夫婦もにっこり微笑んでいました。その笑顔を見て私もほっこりしました。子どもに向けた愛情がしっかり伝わっているなと感じました。

やはり子どもの成長には親御さんを含め大人の愛情が必要だと思います。愛情とはただ甘やかすのではなく、一緒に考え、一緒に涙をし、時には厳しいことも言わなければいけないと思います。また子どもの成長は親御さんだけでするものではないとも思います。時に親子関係がぎくしゃくすることがあります。そんなときの潤滑油が、学校の先生や私たち塾の講師であるべきだと思います。

私たち塾の講師ができること、それは学習を通じて子どもたちに力強く生きる方法を伝えることだと思います。学力が向上し、勉強が楽しく面白くなることで、気持ちもポジティブになり、積極的に何事にも立ち向かえるようになると考えています。

この間「下剋上球児」というドラマを見ました。このドラマの最後で「負けても必ず次がある。次を目指している限り人は終わらない。」というセリフがありました。そうなんです。負けは終わりではないんです。何をもって負けか?それはあきらめたら負けなんです。(スラムダンクのセリフにも似たようなのが)

卒業生の一人のお話を最後に…。

彼は3年前の高校入試で、公立難関校に挑戦しましたが不合格となり私立高校に通っていました。年に1,2回近況報告をしに塾に来てくれていたそうですが私はタイミングが合わず会えていませんでした。今年の夏に来てくれた時に、「今チャレンジしてることがあって、いい結果になったら報告に来ます」と言っていたそうです。そして先日「先生、神戸大合格しました」と報告に来てくれました。大学の名前を聞いて「すごい」とびっくりしたのもそうですが、3年間彼が頑張り続けていたことが何よりも感激しました。きっと彼は高校入試の不合格を「負け」とせず、次を目指してきたからこそ今が輝いているのだろうと思います。

子どもたちだけでなく私たち大人もみんな、前を向いて、笑顔で明るく歩んでいく。これを、来年も、再来年も、ずっとずっと続けていきたいと思います。

今年も塾生のみんな、よく頑張りました。来年もキラリと輝く一年にしよう。